「都市ガスとプロパンガスでは使える給湯器も違うの?」
「そもそも都市ガスとプロパンガスの違いってなに?」
「都市ガスとプロパンガス、選べるならどっちを選んだ方がお得なの?」
ガス給湯器を使用されていてこのように思われている方も多いのではなないでしょうか。
たしかにプロパンガスと都市ガスで何が違うのかを知っている方は少ないと思いますし、気にする機会も無いですよね。
ですがプロパンガスと都市ガスには大きな違いがあります。
この記事ではプロパンガスと都市ガスの違いについて詳しく解説していきます。
プロパンガスと都市ガスの違い
普段気にすることのないガスの種類ですが、ご家庭や職場で使用されているのはほとんどが都市ガスとプロパンガスのどちらかとなっています。
この2つにはガスの原料や成分、空気に対しての比重に明確な違いがあり、この違いによって使えるガス給湯器も変わります。
プロパンガス
ガスの原料・成分の違い
プロパンガスは原料に液化石油ガスを使用しており、主成分はプロパンやブタンです。
別名LPガスとも呼ばれ、家庭用の場合はプロパンの成分比率が高いためプロパンガスと呼ばれます。これが工業用になるとブタンが主成分となっています。
空気との比重
プロパンガスは空気に対して、比重が1.5~2.0と重く、ガス漏れの際には足元に溜まっていきます。
そのため、ガス漏れ警報器の取付も地面に近い場所となります。
万が一漏れ出した場合は、下に溜まっているガスをほうきで掃き出すことが有効な対応策です。
ガスの供給方法
プロパンガスは、ガスボンベに補充されて各家庭に配られます。
ガス会社が各家庭に届けて、ボンベが空になる前に次のガスが補充される。というサイクルです。
屋外に設置されますが、安全危機の取付を徹底することで都市ガスとプロパンガスはどちらも安全に利用できます。
都市ガスは配管を通り各家庭に行き届きますが、プロパンガスはボンベでの共有になるため
全国どこでもガスを利用することが可能となります。
都市ガス
ガスの原料・成分の違い
都市ガスは原料に液化天然ガス(LNG)を使用しており、主成分はメタンです。
原料となる液化天然ガスは主にオーストラリアから輸入されています。
空気との比重
都市ガスの空気との比重は、0.5と空気よりも軽く
ガス漏れを起こした際は天井付近に溜まっていきます。
そのため、ガス漏れ警報器の取付も天井付近となります。
万が一漏れ出した時には、窓を開けて換気することで放出することができます。
ガスの供給方法
都市ガスはプロパンガスと違い地下に埋設された配管を通して各家庭や職場にガスを供給しています。
そのため配管が通っている地域しか都市ガスを使用することはできず、現時点では都市ガスを供給するための配管は比較的都市部にしか埋設されていません。
プロパンガスと都市ガスの火力の違い
プロパンガスの主成分である、プロパンやブタンは熱量が高く、火力も強くなります。
1立方メートル当たりの熱量では
都市ガス:11,000kcal
プロパンガス:24,000kcal
と、2倍以上の差があります。
そのため、お湯を沸かす・料理をするなどの場合はプロパンガスの方が、半分の使用量で済みます。
ただし、ご家庭で使用する場合、都市ガス用コンロのガス穴はプロパンガスよりも多く排出されるようになっています。
そのため、都市ガスだからお湯が沸くのが遅いなど、その差を実感することはほとんどありませんのでご安心ください。
都市ガスのメリットとデメリット
メリット
都市ガスのメリットは、プロパンガスに比べて料金が安いことと、環境に良いところです。
都市ガスは配管を通して、広い地域の利用者と共有するためコストを低く抑えられますが
プロパンガスは家庭ごとに配達するため人件費などがかかってきます。
そのため、プロパンガスは都市ガスに比べて平均価格が1.8~2倍高くなると言われています。
また、CO2排出量は都市ガスを1とした場合、プロパンガスが1.16という調査結果が出ており。
都市ガスは経済的にも環境にも優しいガスとなっています。
デメリット
災害時の復旧に時間がかかることがデメリットです。
都市ガスは、地下の配管を通して配られるため、地震などの災害時には復旧に時間を要します。
東日本大震災の時には、2ヵ月近く必要だった地域もあります。
また、プロパンガスから都市ガスへ切り替える場合には、配管の引き込み工事が必要となり
工事費が初期費用として発生しますので、この辺りも注意が必要となります。
プロパンガスのメリットとデメリット
メリット
プロパンガス最大のメリットは、災害時の復旧が早いことです。
上にも書きましたが、都市ガスは配管に破損が発生すると復旧に時間がかかります。
一方でプロパンガスはボンベや付随する部品の交換が完了すればすぐに復旧することができます。
そのため、ビルや集合住宅などでは、緊急時用に備蓄されているケースもありますので
ご自身のお勤め先や、ご自宅の状況を確認してみると良いかもしれません。
デメリット
デメリットも同様に上で書きましたが、料金が高いことがあげられます。
都市ガスに比べて1.8~2.0倍高くなりますので、使用期間が長ければ長いほどガス代が高くなっていきます。
まとめ
今回は、都市ガスとプロパンガスの違いについて解説いたしました。
覚えていただきたいポイントは以下の通りです。
- 都市ガスとプロパンガスでは原料から異なる
- 都市ガスとプロパンガスではガスの供給方法に違いがある
- 都市ガスは配管が埋設されている地域でしか使用できず、カバーされていない地域はプロパンガスの使用となる
- それぞれ、料金や災害時の復旧速度などにメリットデメリットがある
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